明日という選択

インフォームド・コンセントの方法について

入院したことがある方は、医者が詳しく病状を説明し、同意書にサインをしたら治療が始まったという経験があるかもしれません。先述した通り、「医者は患者さんに、病状についての説明をし、さらに治療行為について説明する。 納得してもらい、同意をいただいたときに限り、治療を開始するというのが今の病院現場でのインフォームド・コンセントです。しかしこのインフォームド・コンセントというものに不満を持っている医者もいるのです。医者はインフォームド・コンセントをほぼ毎日行っています。外科医の業務は、手術の説明をし、同意書にサインをいただき、手術を行うというサイクルです。手術は毎日行われますから、その度にインフォームド・コンセントを行っていく必要があります。その中で、このインフォームド・コンセントについて少し疑問を持つべきかもしれません。それは、「医者の説明は、目の前の患者さんにどれくらい正しく通じているのだろうか」ということです。医療の世界は、専門用語がとても多い業界です。専門用語をかみくだいて説明したいのですが、いくらかみくだいても、背景となる知識がなければ、理解することは難しいことも多いのです。体の仕組みを詳しく知っている患者さんはそんなに多くないと考えられますし、病気についての知識を持った人もあまりいないと思います。そして、手術の方法を知っている患者さんは医者でない限りほぼいないでしょう。詳しく説明を受けたとしても、すべてを理解して腑に落ちることができるのでしょうか。そのため、医者としてはどこから話始めて、どのように伝えれば、きちんとより正確に伝わり、手術に対しての覚悟や安心感を持ってもらい、同意してもらえるかが大切になってきます。

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